糸魚川天津神社春大祭けんか祭り2016リポート
4月10日に天津神社で開催された、けんか祭りに出店したのでリポートします。
けんか祭りは、その名の通り、神輿と神輿がぶつかり合う珍しいお祭りです。
雨が降っても、必ず4月10日(11日は舞楽のみあり)と決まっています。
ちなみに、糸魚川の天津神社が晴れると、能生の白山神社は雨。
天津神社が降ると、白山神社は晴れるというジンクスがあるそうで、私の記憶では、両日快晴というのはないかもしれません。
朝、ポンポンと合図の花火があがる音がしました。
糸魚川では運動会やお祭りの日などに、音だけの花火をあげる習慣があります。
祭りに出る男衆は、早朝に日本海に入り身を清めるそうです。
9時には赤い大きな傘をさして、神主さんを先頭に拝殿に向かい、神事が始まります。
しばらくすると、使いの獅子が参道を走って来ます。
「一行が境内に入ってもいいでしょうか?」とお伺いをたてる役目です。
糸魚川では、獅子とは呼ばす、じょば(じょうば)と呼ぶことが多いです。
除魔(じょま)が訛った、と言われています。
じょばに頭をかまれると、頭がよくなるとか、無病息災でいられるとか言われています。
このじょばが怖い子もいて、泣き出したり、逃げたり、隠れたり。
昔は、逃げると追いかけてきたりしたものですが、最近のじょばは優しいです。
能生出身の友達が
「糸魚川のじょば、顔が大きくてびっくり。これは子ども怖いって言うわ」と驚いていました。
さて、この使い獅子が戻ると、大きな竹を上下に振りながら一行が入場してきます。
掛け声は「やっしょい」
わっしょい、じゃなく、やっしょい。
両耳に100円玉を挟んでいる人が多いのは、お賽銭なんですって。
鶏の被り物をして、お面をつけた鶏爺は榊を持っています。
祭りが終わるまで、榊を肩より下に下げてはいけないそうで、腕を支える役もいるんだとか。
袴姿で日の丸の扇を上下に振って先頭を行く人、
輪っかがつい棒を、しゃらん、しゃらん鳴らしながら地面を突いて歩く人、
白い衣装は神輿の担ぎ手、緑色(押上は赤)は神輿の引手、黒や紺は一緒になって神輿と走る人、
それぞれの役割があって、大役を務める人は「立候補したい」と家族会議を開くとか。
御輿のぶつかり合いは、どんっと力まかせに相手の神輿にぶつけるのではなく、相撲のように組み合わせるといった表現が近いかもしれません。
上手に棒と屋根を相手の神輿に組み合わせ、ぐいぐいと押します。
糸魚川弁でいうと「おしこくる」
今年は8回もぶつかり合いがあり、見ていた人の話では
「寺町が組ませるのが上手で押していた」そうですよ。
そして、お走りは、相手の陣営の前からスタートします。
榊が降られるのを合図に、拝殿の奥にある場所に神輿を上げるために勢いよく走り出します。
一の神輿は拝殿を曲がる時に、二の神輿に後ろ姿を見られなけば勝ち、とされています。
今年は押上が早かったようです。
そして神輿を上げたら、それぞれ桟敷にあがり「やっしょい、やっしょい」と腕を振り、自分達が勝ったとPRします。
押上(おしあげ)地区が勝つと豊漁、寺町(てらまち)地区が勝つと豊作とされています。
よく「今年はどちらが勝ちましたか?」と聞かれますが、私は、どちらも勝って今年も豊作豊漁だろうと思っています。
激しい前半戦とうってかわって、午後は舞が奉納され、境内の雰囲気はがらりと変わります。
子どもが舞う演目が多く、稚児の舞とも呼ばれていて、最後は真っ赤な衣装に面をつけた陵王(りょうおう)の舞で締めくくられます。
この舞楽は国指定重要無形民俗文化財となっています。
今年は日曜日にあたったこと、前日から続けて天気がよかったこと、新幹線効果もあり、22000人の来場があったそうですよ。
遠くは東京や金沢から「初めて糸魚川に来ました」という方も。
また、ぜひ、糸魚川に来てくださいね。
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