国指定重要無形民族文化財竹のからかい

国指定重要無形民族文化財の「竹のからかい」
旧青海町に伝わる小正月行事で、毎年1月15日に行われます。
くま取りをした若い衆が西方と東方に分かれ、それぞれ持った大きな竹を合わせて引き合う祭りです。

一度は見てみたいと思っていたのですが、今年は珍しく天気がいい。
てなわけで、笹すし九郎右エ門さんを誘って見学に行って来ました。

青海総合文化会館に車を停め、てくてく歩くと、大きな竹が東方の本陣前に立てられています。
この竹は「飾り竹」と言うそうです。
若い衆が法被姿に豆絞りの鉢巻き、しめ縄を巻き、顔にはくま取りをしています。
平日ですが、沢山のカメラマンがベストショットを狙っています。

この日は、警察官もくま取りです。
芸能人並みにカメラに囲まれています。
敬礼などポーズの注文にも快く対応してくれる優しい警察官の皆さんでした。

さらに歩き、青海駅を過ぎると、今度は西本陣が。
途中、甘酒の振る舞いがあったり、縁起物のだるまが並ぶテントもありました。
ミニロールケーキで有名な長野屋さんを発見!
よくいただくのですが、お店はここだったのか。
バラ売りしていたので、九郎右エ門さんと1個ずつ買い食いです。

調べると「竹のからかい」は、旧青海神社参道入口で行われるのですね。
第四銀行青海支店より、ほんの少し富山県よりです。
待っていると、おっ、東本陣から人が出て来ました。
竹も運ばれてきます。
これを「勇み竹」と言います。
東西本陣の中央に竹を立てると、何やら歌いながら竹の周りをぐるぐる歩き始めました。
これは「左義長の歌」というそうで
♪ちょうちょう さぎのちょう 菜の葉にとまれ
菜の葉にあいたら葦の葉にとまれ
ちょうちょう さぎのちょう♪
と歌っていました。
左義長とは、小正月に行分ける火祭りの事をさすようで、糸魚川地域では「さいの神」、地域によっては「どんど焼き」と呼ばれているものですね。
なんで左義長(さぎのちょう)と言うのか調べてみました。
平安時代の貴族の正月遊びに「毬杖(ぎっちょう)」という杖で毬を打ち合うものかあり、小正月には青竹を束ねて毬杖3本で結び扇や短冊を添え燃やし、その年の吉凶を占ったようです。
毬杖(ぎっちょう)3本を結ぶことから「三毬杖(さぎちょう)」と呼ばれていたものが民間に伝わったとされているが、なぜ左義長の字があてられたのかは不明だそうです。

反対側の西本陣からも竹が運ばれてきて、同じように歌い始めます。
それぞれり竹の根本を高くあげ交差させると、その下を願い事をこめ見学者がくぐります。
竹は神様が宿っているので、またいではいけないんですって。
「はよ通らんと竹が重たくてしゃ~ないわ」(早く通らないと竹が重くて仕方ないわ)
おどけた声に笑いがおきます。
し、しまった!
竹をくぐる時に願い事をするのを忘れてきました(T_T)

そして、再び竹を立て、寝かせて、根本を持ち上げます。
「おいっ、押されてるぞ、もっと海の方に倒せ」
そんな掛け声が飛びます。
竹が交差しているところを、西と東の飾りがついた棒で左右からコンコンと軽くたたくように押さえて調整しているようです。
「もっと、こっちによこせ」
根本の長さを合わせていたかと思ったら、竹が倒され、わぁ~と引っ張り合いが始まりました。
2本の竹を重ねて抱え込むようにして引き合います。
綱引きのように腰を落として踏ん張ります。
一度、竹を立て直し、再び引っ張り合います。
何度か繰り返したあと、いったん本陣に戻ります。

そのあとは、子供達による「竹のからかい」が。
本来、若い衆が主体で行われていてましたが、伝統行事を次世代に引き継ぐため小中学生による竹のからかいを行っているのだとか。
子供達だって、くま取りですよ。
大人より小さな竹を引っ張り合います。

そのあとは、福もちまきが。
丸くて、ぷっくりした紅白餅が2階からまかれます。
米田市長、こっちにも投げてぇ~、と心で叫んでみました。
家を建てる時にまく四角い餅と違って、転がる、転がる・・・。
なんとか2つゲットしました。

と、私が見学したのは、ここまでですが、説明を続けますね。

このあと、再び勇み竹による「竹のからかい」→子供の「竹のからない」→福もちまきと繰り返されます。
最後は「合わせ竹」による「からかい」があり、終わると本陣前に立ててあった飾り竹を倒し、飾り物が外されます。
飾り物の中で「八幡幣」は神棚の柱に縛っておくと魔除けになると言われているそうで、競い合いになるんだとか。

竹のからかいが終わったあとは青海浜(西と東それぞれの浜で行われます)で、飾り竹、勇み竹、合わせ竹なとが運ばれ、1月7日に町内から集められた角松や松飾、しめ縄などと一緒に火をつけます。
火の周りを左義長の歌を手を叩いて歌いながらまわり、冷えた体を温めます。
そして餅を焼いて食べ厄病を払います。

私は初めて見ましたが、これは絶対に見学した方がいい祭りです。

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